派遣先の担当者と
学生が語る
長期フィールド
ワークのリアル

長期フィールドワークに参加した広島大学の学生と、派遣先として学生を受け入れられたマツダ株式会社のご担当者に、実際の取り組み内容や参加してみて感じたことを語っていただきました。

登壇者

マツダ株式会社 企業担当者
学生

MDI & IT本部
シニア・スペシャリスト

大富 康弘 様

3年

宮本 直哉 さん

MAXプロジェクト室
シニア・スペシャリスト

井上 雅史 様

4年

紅床 佑哉 さん

派遣先ではどのチームに配属されましたか?

紅床

マツダのAI・IT分野に携わるチームに配属され、広島大学で学んだデータ分析を活用する機会を得ました。今振り返っても、自身の志向と親和性があり、充実した期間だったと感じています。

宮本

僕は大学で学ぶ機会が少ないセキュリティ分野に実務として関われる、ITセキュリティチームに加わりました。興味のある分野で従事できることにわくわくしましたが、同時に「きちんと成果を出さなくては」と気が引き締まりました。有償のインターンシップならではの緊張感がありましたね。

大富

近年、世間では多くの企業がサイバー攻撃の脅威にさらされています。こうした社会的背景を受け、当社でもセキュリティ対策の強化を進めています。長期フィールドワークでは、ITセキュリティ分野の次世代人材育成に貢献できればと考えています。

井上

地元の広島大学が進める本プログラムに参画することは、広島の一企業として地域貢献や社会的責任を果たすことにつながると感じ、積極的に手を挙げました。今年は4人の学生を受け入れ、学びを実践する場を提供しています。

どういった業務を任されましたか?

宮本

社内セキュリティシステムの運用・改善業務を任されました。中でも印象的だったのはシステムの脆弱性を調査する業務です。脆弱性とは「システムの欠陥」のようなもので、放置すると攻撃を受けるリスクがあります。私はマツダに関連しそうな脆弱性情報を収集・整理し、提示する役割を担いました。

大富

派遣から1~2か月が経つ頃には業務にも慣れ、必要な情報を自ら収集し、1人で主体的に対応できるようになり、周りの社員と同じくらい活躍してくれました。初めての経験で、難しいことも多かったのではないですか。

宮本

マツダで使用されているソフトウェアのOSや製品のメーカーなど機器の仕様を理解するのは大変でしたね。来年の長期フィールドワークⅡに向け、学び直し期間にはセキュリティやネットワークの知識を習得したり、海外のサイバー攻撃事例の記事を読んだりして自分なりにスキルを高めたいと思います。

紅床

学び直し期間は短いので、何をするのか事前に計画立てておくのがおすすめですよ。私はこの期間に、研究室で機械学習に関する知識を習得したほか、経営者視点や高度なIT知識・スキルが求められる国家資格「ITストラテジスト」にも挑戦しました。

井上

それはすごい。紅床さんには、実際に社内で進めているAIエージェントの開発プロジェクトに参加してもらいましたよね。

紅床

はい、社内データを学習した既存のAIエージェントを複数に拡張させ、業務で活用できるかどうか検証を積み重ねました。そのために、社員の課題をヒアリングしたり、AI同士でディスカッションさせたりして、精度や実用性を確かめました。

井上

AIは近年進化が著しい分野です。皆さんには、開発現場やユーザーのリアルな課題を解決する業務を通じて、AIの応用可能性を学んでほしいと願います。紅床さんが携わったシステムは今後さらに検証を重ねられ、いずれ社内に導入されるでしょう。

お仕事中の学生の様子をお聞かせください。

井上

当社では学生に「気づき」と「思考」を促すべく、毎日学生に日報を提出してもらったり、週に1回、指導社員と学生の個別ミーティングを実施したりしています。特に紅床さんは吸収が早く、ミーティングで伝えたアドバイスを、翌週にはしっかりと自身の中で落とし込んで資料を作成してきていましたね。日に日にアウトプットの質が上がり、成長を感じました。私以外の指導社員にも相談する姿をよく見かけましたが、どんな話をしていたのですか。

紅床

自分の作業方針や認識が誤っていないかを確認していました。長期フィールドワークⅠでは自分1人で考え込み、作業を進めた結果、認識違いからやり直しになってしまったことがありました。その反省を踏まえ、相談する機会を自発的に設けるよう心掛けたのです。

大富

紅床さん以外の皆さんも、実行と改善を繰り返す「PDCA」の習慣化に積極的に取り組んでくれていました。また、仕事を共にする中で、メモを取る習慣や報連相を大切にする姿勢が身についたようで、学生たちの成長の早さに感心しています。

宮本

気軽に相談できる雰囲気があったおかげです。チームで連携する業務が多いこともあり、社員同士が縦横のつながりを大切にしていると感じました。

紅床

同感です。一緒に昼食をとったり雑談したりと、私たちがリラックスできる環境づくりをしてくださり感謝しています。

学生を受け入れることで、社内にも変化がありましたか?

大富

派遣学生が業務に携わったことで、学生ならではの新鮮な視点から業務改善の提案があり、既存のやり方を見つめ直す良いきっかけになりました。しかし、それ以上に学生の存在が社員たちへの良い刺激になりましたね。

井上

そうですね。例えば、私たちのチームは比較的少人数でのメンバー構成。そのため、普段指導する立場に立たない若手社員にとっては、今回のプログラムが後輩を指導する初めての経験になります。学生に指導や助言をする中で、自身の業務の目的や役割をあらためて考える機会につながり、社員にとっても良い学びになったのではないでしょうか。

大富

私のチームでは、宮本さんの取り組み内容や指導について社員で話し合うことが、チーム内のコミュニケーション活性化につながりました。長期フィールドワークは学生が成長する場であるとともに、私たち企業側が成長できる場でもあると実感しています。

今後、長期フィールドワークを通して得た
スキルや経験をどのように活かしたいですか?

宮本

セキュリティ分野の専門的なスキルを磨き、実務経験を積めたことは大きな成長だと感じます。さらに、チーム内での報連相や自己の体調管理、時間管理など社会人スキルを高められました。長期フィールドワークⅡに向けて、日々PDCAサイクルを自分で回すことを意識して過ごしたいです。

紅床

私は就職活動でマツダから内定をいただくことができました。本プログラムで、以前から興味のあったデータサイエンティストに近い業務に携わったことで、自分が本当にやりたいことやキャリア像が明確になったと感じます。

井上

今回、私たちマツダ社員にも多くの気づきがありました。この経験を踏まえ、これからは社員同士が成長を促す体制や、個人の強みを尊重できる体制づくりも検討していきたいと思います。

大富

学生を見ていると、専門分野のスキルだけでなく、社会人スキルがこれほど伸びるのかと驚きました。長期フィールドワークに興味を持った方はぜひ挑戦してみてください。

学生4人と担当者2人

学生4人と担当者2人